デッドプール:バック・イン・ブラック
こんにちはドロです。記念すべき第一回!
紹介するコミックは…
『デッドプール:バック・イン・ブラック』
AC/DCは関係ないです。
「シークレット・ウォーズ」の後、シンビオートがスパイダーマンから離れ、新たな宿主であるエディ・ブロックに寄生するまでの間を描いた作品です。そこに登場するヒーローは赤いスーツのキュートなアイツ…。
《そもそも「シークレット・ウォーズ」って何?》
「シークレット・ウォーズ」とは1984年のクロスオーバーイベントのことだそう。現在33歳の方が生まれた年ですよ。そりゃ知らなくても仕方ない!ここでは「シークレット・ウォーズ」にて、スパイダーマンが初めてブラックコスチューム(シンビオート)に身を包んだ」この情報だけ覚えておきましょう〜。
《メインキャラクターは1人と一匹?》
1人は普段アメコミは読まないよ。って方でも知っているんじゃないでしょうか。そうです。彼です!デッドプール!
2016年公開の映画の影響もあり、すっかり有名になりましたね。
一匹?はヴェノムことシンビオート。ご存知スパイダーマンの好敵手です。サム・ライミ版スパイダーマンの3作目に出演していましたね。
現在トム・ハーディを主演にスピンオフが進行中だそうです。楽しみですね!
この1人と一匹が織り成す物語…。
「カーネイジvsデッドプール」のような既視感。嫌な予感しかしないですね笑
《バイオレンスと哀愁》
シンビオートはスパイダーマンと分離した教会で回復を待つのですが、そこの清掃係とのやりとりはとてもハートフル。バイオレンスの「バ」の字も見えません。
この後、デッドプールとの邂逅を果たすのですが、シンビオートは「自分を捨てたスパイダーマンへの憎しみ、復讐」が行動理念になっているんですね。デッドプールと融合して繰り広げるバイオレンス劇の中に、ちらほら上述のようなシンビオートの哀愁が漂うんです。シンビオートは宿主の影響を受けて性格が形成されるのですが、このフラれた元カノのような人間臭さは、スパイダーマンことピーターの影響なのでしょうか。
かといって、バイオレンスも引けを取らずデッドプールとシンビオートの狂気が歩調を合わせて狂騒曲を奏でます。敵を○○てしまうなんて、ヒーローとしてあるまじき姿ですよ…。
この一見バイオレンスとハチャメチャな物語ですが、人間ドラマが際立ちますね。
デッドプール誌はこのような傾向が多い気もしますね。狂った彼が、少しの人間性をみせる。そんな姿に惹かれますよね。
今回も例によって、融合した「スパイダーマンを殺したい」シンビオートと「愛しいスパイディにそんなことしたくない」デッドプールの葛藤にドラマが見られます。シンビオートと和解するデッドプールもすごい切ない感じで。
これはある種ラブストーリーかもしれません笑
《多彩なキャラクター達》
今回、デッドプールとシンビオートのコラボですら嬉しいのに、加えて様々なキャラクター達との共演が実現しています。
⚫︎ブラックキャット
⚫︎クレイヴン
⚫︎パワーパック
⚫︎スパイダーマン etc...
特に掛け合いが面白いのはブラックキャットで、始終彼女はデッドプールをスパイダーマンだと勘違いしているんです。
ただ、そこでデッドプールは否定するんですね。「俺ちゃんはスパイディじゃないぜ」と。しかし、誤解は解けないまま物語は進展していくんですが、ブラックキャットにちょっかいをかけることも出来たのに、デッドプールは
「おやすみ、子猫ちゃん。
君があいつに惚れてない時に、また会おう」
なんて言って、気を失った彼女の元から離れていくんですよ。何だよ、デッドプール。超カッコいいじゃん。
《まとめ》
タイトルの割には色んな方向から楽しませてくれる作品なんです。
デッドプールの短編の中でも読みやすくて初心者でもおススメです。作画も「クセが強いのは苦手なの!」なんて淑女の方でも問題なし。サルバ氏の作画はスッキリとしたデザインかつアメコミのテイストも生かした物なので心配ありません。
デッドプール、ヴェノム好きの方は迷わず手に取ることを勧めますよ!
では次回の更新をお楽しみに!
閲覧ありがとうございました!