槍が降ってもアメコミが読みたい。

アメコミの感想ブログです。

アクアマン ~アトランティスの王~

こんにちは!ドロです。

今回、ご紹介するコミックは…

『アクアマン ~アトランティスの王~』です。

 

そこはまるで深淵。地上から遠く離れた海の底。海溝(トレンチ)から、怪しげな光がちらつく。まるで深海魚の怪物のようなソレらは餌を求めて海面を目指す。

 

そんな中、ボストンではパトカーのサイレンがけたたましく鳴り響く。逃げる悪党たちの眼前に立ちはだかるは、夕焼け色に輝く鎧、金色の鉾を携えた男。海の男。アクアマンだった。

 

さて!

今回はDCコミックスからのヒーローです。

3部作で構成されたうちの1作目が、このコミックです。リブートにあたる作品で、今まで数回の変更があったアクアマンの設定を再び再構築したものです。

皆、同じスタートラインなので何も知らない状態で手を出すコミックにはうってつけですね。勿論、タイトルの通り「アクアマン」の物語です。

 

《アクアマンって誰!?》

そんなことってありますか?主人公ですよ!?

とはいえ…正直言って認知度はDCヒーローの中でも低いとは思います。自分自身、本誌が初めてのアクアマンになります…。

しかし、映画「スーパーマンVSバットマンが転機となり、この度、公開されるジャスティスリーグではガンガンと前に出てきていますね!

少しづつ魅力が伝わりつつあるアクアマンですが、今作を読むにあたってサクッと彼を紹介しましょう!!

 

「アクアマン」

⚫︎本名:アーサー・カリー

⚫︎能力:怪力、水陸両棲、テレパシー、水生生物を使役する力。

⚫︎装備:鱗の鎧、アトランティスの鉾。

 

本誌では現アトランティス(言わずと知れた伝説の海底人の王国)の王である事が分かります。海底人の母親と、地上人の父を持つ、ハーフブリードです。特殊能力は母親の血によるものですね。

彼の能力こそ、この血筋のおかげですが、彼に問題を運び、悩ませるのもこの血筋のようです。(ヒーローはだいたいそうなんですが笑)

 

《嫌われたヒーロー》

彼を悩ませるのは血筋による問題だけでは無いようです。スーパーパワーを持ち、地上で人々を救い続けているにも関わらず、人々は彼を信頼せず、信用せず、あまつさえ馬鹿にする始末です。(これはアメリカのコメディ番組でアクアマンをネタにしたりするのを逆手にとった演出だそうです。)しかし彼はそれでも地上人を救い続けています。彼は現アトランティスの王。地上を救う情こそあれど、義理はない筈。彼を突き動かすものは何なのでしょうか…。

 

《父の存在。そして最愛のメラ》

今回、トレンチという怪物達がアクアマンの前に現れます。世間の対応は冷たくも、アクアマンは立ち向かっていきます。地上の人々の為に。それは彼の父の存在があるからだと思います。

はるか昔の記憶。父は灯台守でした。

「父さんだったら船長にだってなれるのに!」アクアマンは言います。

「そうだな。けどアーサー、誰かが陸にいてあの船長たちのために、海岸を見守ってなきゃならないんだ。それが責任さ。」

この父子のやりとりが全てを体現しているように感じます。

そしてメラ。彼女はアクアマンの最愛の人にして、真の理解者。水を操る能力をもち、アクアマンと供に闘います。彼女の存在もまた、アクアマンにとっての拠り所でしょう。

実は彼女についての新たな真実が本誌で明らかになります。が…ここでは黙っておきましょう笑。是非、本誌をご覧ください!

 

《アクアマンの悲哀》

トレンチ達は地上人達を襲撃し、捕食し、ある目的の為に一部は捕獲して海溝に持ち去りました。アクアマンはそれを追い、闇深い海溝へと向かうことになります。言葉も通じない凶暴なトレンチ達にすらアクアマンは傷付けずに済む方法を模索します。海底人と地上人、種の違いを超えて存在している彼だからこそ。トレンチ達をただ敵だと。一方的な目でみることは出来なかったのでしょう。

しかし、無情にもトレンチ達はアクアマンに襲いかかります。弾丸すら通さぬアクアマンの鎧を引き裂く、牙と爪。

アクアマンの想いも虚しく。海溝を溶岩と岩で塞ぎ、トレンチ達は死に絶えるのでした。

戻った先で救った子供に「僕のヒーロー!大好き!」と、アクアマン。

この言葉は、彼の救いになるのでしょうか。

 

《謎が謎を呼ぶ》

トレンチの一件が落ち着いたのも束の間。トレンチ達の遺留物から謎の人工物が発見されます。軍に呼び出され確認に向かったアクアマン、それは古代アトランティスの船の一部だと発覚します。その刹那。大爆発と供に何者かの襲撃を受けます。

 

襲撃者の正体。

古代の船の一部に隠された秘密。

アトランティスに起きた謎。

 

これらが一気に繋がりストーリーを加速させていきます。ここでアクアマンの第1章は幕を閉じます。

うぉお!続きが気になって仕方ない!! 笑

 

《まとめ》

アクアマンのオリジンに触れつつ、アクアマンの物語を掘り進めていく、最高の脚本でした。流石にDCの一流脚本家、ジェフ・ジョーンズ!と言ったところでしょうか。

映画ジャスティスリーグが、来年には単独作品「アクアマン」も公開されようという中、アクアマンの事が知りたい君!まったくもってこれ以上ピッタリなコミックはないぞ!!

私がアメコミを紹介する中でポイントになる作画のとっつきやすさもピカイチ。

脚本もいいので自然にグイグイと引き込まれていきます。

1941年に生まれた齢76歳のヒーローは遂に真のゴールデンエイジを迎えたのかもしれませんね。

 

 

ではまた次回お会いしましょう!

閲覧ありがとうございました!!