ジャスティス・リーグVSスーサイド・スクワッド
こんにちは!!ドロです!
すっかり春めいてきまして、桜も綺麗に咲き切りましたね。私もバイクで桜を見に行ってきました。団子は忘れましたが。よく言いますよね花より団子。そこには花見の本分は果たしてどちらかと、明治はきのこか、たけのこかと、持ち家か賃貸か…。終わることのない戦いはどこにでもあります。
そう、アメコミDC誌においても2つのビッグチームの戦いが火蓋を切りました!
それが今回ご紹介する
です!
映画版「スーサイドスクワッド」「ジャスティスリーグ」の公開を経て、満を持したように登場した本作。上記2つの映画をみているだけでも充分に楽しめますよ!なにより構成が映画的でアクションシーンやドラマパートが絶妙なバランスで盛り込まれており、エンターテイメント作品としてはかなりの出来!!個人的にはアメコミはドラマパートに注力していてアクションに満足できないことが多い印象を持っているので、ヒーローやヴィランがこれだけ暴れてくれると違いますね!
『アマンダだよ!全員集合!』
てなわけでいつもどおり死線に送り込まれているスーサイド・スクワッドことタスクフォースXの面々。フラッシュでお馴染み、少し前にキラーフロストも加入し更に強固なチームに。
ミッションも無事成功かと思った矢先、ビルが倒壊をはじめ取り残されたデッドショットは死を覚悟し、ビルから飛び降りる…が、身体はフワリと宙に浮いた。彼を支える逞しい腕は、鳥か?飛行機か?いやスーパーマンだ!
どうやらジャスティス・リーグのヒーロー達が騒ぎを聞きつけてやってきたようだ。
騒ぎ沈静化させたリーグはバットマン。
「大人しくついてこい。その方が身のためだ」
しかしスーサイドの司令官ウォラーの答えはこうだ。
「リーグに捕まるな。捕まれば殺す。」
頭に爆弾を埋め込まれている自殺部隊には選択の余地はない。
「俺たちのほうが有利なんだよ。」
「任務に駆り出される俺たちはいつ死んでもおかしくない命だ。今日は違う。お前らリーグは人を殺さないが…」
「俺たちは違う!」
デッドショットの銃が火を噴くと同時に戦いの火蓋が切って落とされた!!
この後は因縁のある相手と個々にバトルシーンが展開されるのですが、ここがまぁ面白い!キャラの個性やバックボーンを存分に活かした戦闘シーンなんです。ハーレイとダイアナ戦はユニークさが微笑ましいですし、バッツとデッドショットはバッツからデッドショットの核心をつくような言葉の掛け合い。皆が皆必要な相手と戦います。これもまた、シリーズを読んだことがある人はまた一段と味わい深い一幕かと。
この戦いはまさかのキラーフロストがスーパーマンの生体エネルギーを吸収することで恐るべき力を発揮。全員を氷漬けにすることで終結します。
え?これじゃあもう『ジャスティス・リーグVSスーサイド・スクワッド』が終わりじゃないかって?
もちろんそんなわけはありません。
とりあえずこの物語に必要不可欠な男…の話を聞いてください。
『マックスウェル・ロードという男』
(スーパーマン読んでるから知ってる…?鼻血をだしてみせるから黙って読むんだ)
リーグと自殺部隊が死闘を交わす少し前…カルフォルニア州デスバレー。政府が秘密裏に管理している超極秘刑務所カタコンペが襲撃された。主犯はたった一人。そう。彼こそがマックスウェル・ロード。この刑務所に収監されている囚人は僅か数人。つまり彼ら専用の、政府にとっての暗部ですらある。
ロードの目的は彼らの解放だった。
⚫︎エメラルド・エンプレス(グリーンランタンの能力に似た妖術を使う。)
⚫︎ドクター・ポラリス(狂人。電磁波を操る。)
⚫︎ロボ(ご存知宇宙一の犯罪者。超回復能力をもつ。)
⚫︎ジョニー・ソロー(肉体を持たないサイコパス。涙の王と言う異界の魔神の下僕)
⚫︎ラスタム(人間。暗殺者。炎のシミターは全てを切り裂く。)
ジャスティス・リーグに匹敵、それ以上の力を持つ犯罪者達。なによりここにたった一人で、それも正面から堂々と侵入せしめ、この大犯罪者達を軒並み手駒にするあたり、ロードという男の恐ろしさがよく分かると思います。
何を隠そう、ロードの能力は洗脳です。同系統の力を持つ者達の中でも一際高い能力を誇ります。
そんなロードは彼らを率いて一体何をするつもりなのか…。
それはロードと彼ら犯罪者五人の関係とも因果の深いものでした。
『ミスリード…』
バッツが目を覚ますと、全身拘束の身。どうやらリーグは全員、ウォラーに捕らえられたようです。(バッツは自力ですぐ脱走します。アーカム慣れ恐ろしや)
「マジかよ。」
「ジャスティス・リーグが収監されてる」
とデッドショット。これは新鮮な光景ですね。マジかよ。って口をつくのもわかる。
既に脱走してウォラーとの交渉にあたっていたバッツのおかげでリーグは解放されますが。
ウォラーの条件は…「私を守ること」
そう。ロード率いる部隊の目的はウォラーの殺害。しかし、何故かウォラーはそれを分かっており、相手チームの能力まで把握している。いずれ此処にやってくるであろうことすら。
「元上司だから。彼らこそが…」
「…初代の」
だーーーー!!!素晴らしい誘導だ!!
完全に表紙詐欺!!(褒めてます)
こんなアツイ展開は予想だにしていなかった。
つまり
『ジャスティス・リーグ(+スーサイド)VS初代スーサイド・スクワッド』だ!!
タマンねぇ!
それにジャスティス・リーグとスーサイド・スクワッドの対話。コレが堪らなくイイ。普段のライバルが力を合わせようとする瞬間。少年少女の心(年齢は関係ない!)を熱く燃え上がらせるのはやはりここなのでは!?加えてお互いの認識が理解できるワンシーンですね。チームとしての在り方。バッツとスーパーマンでスーサイド・スクワッドに対する認識が違うのもまた意識的ではあれど、やはり面白いところ。
この後の夢のスペシャルタッグマッチは自分の目で確かめることをオススメします。
というか。2018年におけるマスト。マスト。
『正義と正義』
ロードはウォラーと確執のある初代スーサイドを操る為にウォラー殺害という大義をエサに真の目的に近づいていた。
"如何に純真であろうと、如何に強い意志をもっていようと、内なる暗黒が魂を穢す。
別名はナルサ・チト、あるいはエクリプソ・ダイヤモンド、そして…ハート・オブ・ダークネス。"
ロードが…これを手に入れたら人々を洗脳した上にあらゆる人々の最悪の側面を引き出すことができる…。
彼は自らの正義の為にこれが必要だった。
真の目的世界平和の為に。
ジャスティスリーグを洗脳するとたった13分でアメリカを掌握した。これが彼の理想郷。犯罪の無い完全世界……。
自信高々に広げた腕の先に映る世界は、燃え尽き。混沌と化していた。人々は暗黒面に支配されて暴力と欲望の渦の中。ダイヤの狂気に呑まれたロードにはもう絶望しか残されていなかった。
業火を引き裂き、走る影が見えた。
バットマン、ロボが率いるスーサイド・スクワッドだ!!!
幸か不幸か、ロードに不必要な無力な負け犬の烙印を押された彼らには洗脳の手が及んでいなかったのだ。(ロボは諸事情により頭が吹き飛んでいたから)
洗脳されたジャスティスリーグとの大激突が始まる!!
この戦いの最後には、戦いというものは単純に善と悪では括れない事がわかります。ジャスティスリーグにはもちろんスーサイド・スクワッドにも彼らの信念がある。もちろん犯罪者には違いないですが、必ずしも悪人ではないのだと。バットマンも自らの考えを改め共存の可能性を見出すほどには。
とある正義と、また違う正義のぶつかり合い。
一塵の希望を残して、『ジャスティス・リーグVSスーサイド・スクワッド』は終幕を迎えるのでした。
そんな中、捕獲されたロードと話す人物が一人。
「俺をスーサイド・スクワッドにでも入れる気か?」
「お前の力は強すぎる。タスクフォースXではむしろ無駄使いになる。お前の所属先は…」
「…タスクフォースⅪ」
これが彼女の選択。
ウォラーの正義。
『あとがき』
もう本当にお腹いっぱい!なくらいに堪能させていただきました!!大満足の一冊ですね。大判カラーの280ページ相当が怒涛の勢いでめくれていくのは本誌がいかに素晴らしいかを物語っています。ぶっちゃけると2018年に入ってから読んだアメコミで1番面白かった!!当然ファンは涎垂なのですが、初見でも充分に面白い。映画「スーサイド・スクワッド」を(評価は別として)観れたように本誌も楽しむことができます。エンタメ感が強く、話もわかりやすいので常にワクワクしながら話を見る事ができました。
キャラクター個人が抱える問題にも自然に寄り添っていたりしてドラマパートもかなりよく練られています。
ファンはもちろんアメコミ初心者の方にも絶対に楽しんでいただける超一級品です!
では今回はこの辺で!
また次回ー!
閲覧ありがとうございました。
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