スパイダーマン/デッドプール :イッツィ・ビッツィ
こんにちは!デッドプールです!あ、間違えました!ドロです!
では早速、「槍が降っても俺ちゃんは死なない」ウィークの第2段目!
ご紹介するのは、
「ブロマンス」の続編かつスパイダーマンとデッドプールチームアップシリーズにおける最終章に当たります。気をつけて欲しいのは「サイドピース」は番外編になるので、興味をもってまとめ買い!…なんて時に混乱しないようにしてくださいね〜。
ブロマンスでのひと騒動を終えて、ペイシェントゼロに逃げられたのも束の間、ヘイトフルヘクサッドなんてポンコツヴィランチームの相手をしているスパイディとデップー。いつもの軽口も絶好調に赤子の手を捻るかの如く、次々とヴィランを無力化していく…。ふと気付くと無力化したハズの敵が1人死体に変わっていた。
「いやいや、俺ちゃんは変わったんだ!殺しはしねぇよ!」
じゃあ一体…。すると
「イッツィ・ビッツィスパイダー…♪」
不気味に童謡を口ずさむ声が聞こえる。瞬く間にまた1人、2人とヴィランが死体になっていく。
「出てこい!」
蜘蛛の糸をつたって、2人の前に姿を現したのは…腕が4本、青い肌、6つの目…セクシーな身体(スパイディ曰く最後の意見は最低だって)の女怪人。
「ねぇ、パパ、プレゼントよ。どう?」
2人を父と呼ぶ怪物女は、最強タッグを軽くあしらうと颯爽と姿を消した。
この怪物女を2人はどう相手にするのか!!
スパイディとデップー最後のチームアップが今始まる!
『生まれ変わったデッドプール』
前回。自分の勘違いでピーター・パーカーもとい、スパイダーマンを殺したデッドプール。(二回も殺した)デスにピーター生き返らせる為にリスクを負うと誓い、無事に魂を取り戻したわけですが…リスクとしてあの腐れアボカドフェイスがスーパーデューパー超絶イケメンの元の顔に戻ったわけです。(またお尻火炎放射するんだろって?ハ?)本人も前々から望んでたように心境にも変化があり、弾丸はゴム弾を使い…無駄な殺しはナシ。よもや、スパイダーマンに対して「やり過ぎだ。」なんて言っちゃうシーンもあったり(皮肉じゃなくて)となんかホントにヒーローみたいに。そんななんで勿論スパイダーマンもデッドプールへの対応に変化があり、良き友であり、時にはパートナーだと認めている様子。デッドプールとしてはこのチームアップの間、ずっとケツを追っかけていたカワイ子ちゃんに認められたようで嬉しいでしょうね。目的も果たせたし。
一方で、最悪の妻シクラーは穏やかではない様子。セクシーなご尊顔は面影もなくなり、惚れ込んでいた狂った性格も善人と成り下がり、文字通りヒーローと化したわけですから、当然ですよね。とはいえデップーも火鉢の中に顔を突っ込んで「グチャグチャ顔のできあがり!」とかやってるんで顔の代償でマトモになったわけではないと思うんですけどね…笑
このシクラーとの不和の匂いは、他作品でも最近よく感じます。何か良くないことの前触れでないといいですが…。
『ペイシェントゼロとイッツィ・ビッツィ』
まぁ、既にお気付きの方もいるでしょうし。隠しようもないことなので言ってしまうと、イッツィはブロマンスのラストページのあの女性ですね。ペイシェントゼロ(以下ゼロ)に改造された人造怪人ってとこでしょうか。スパイダーマンとデッドプールの能力を持っています。(スパイダーマンがヒーリングファクターを得て銃器に扱いに熟達した…ってトコ)目的としては殺すことによる犯罪者の撲滅。その協力をスパイディダディとデッドダディに訴えますが、ヒーローの2人が要求を飲むわけはありません。唯一の手掛かりであったゼロをも殺し、犯罪者を次々と殺害していくイッツィ。ゼロは前作で何の目的でピーターを狙い、そして怪物イッツィ・ビッツィを生み出したのか。謎は深まるばかりです。
因みに肝心のペイシェント・ゼロは何者なのか…ですが、もちろん伏せておきます。ただ本誌主人公2人にはもちろん根深い繋がりがありますよ。(この前こっちのアースでもやらかしましたね笑)一身上の都合によりどうしても本誌が買えないって方は私のツイッターまでどうぞ〜。笑笑
2人は顔を見ても分からなかった様子。
「プロアクティブのニキビ治療の使用前が画像が擬人化したもの」
とか言い放つ。ホントにスパイディってひどい時あるよね。
『スパイダーマンの狂気』
イッツィに翻弄され、手を焼かされ、だんだんとイライラが募る2人。何回も何回も挑んだところで、現場に残るのは死体の山だけ。段々とスパイダーマンの様子がおかしくなってきます。それを心配そうに見つめるデッドプール。やがて狂気はスパイダーマンを飲み込み体現します。(ヴェノムスーツなんて比じゃない)そう。ヒーローとしてはあるまじき…最後の選択。終わりの選択。この騒動を止めるにはイッツィの「殺害」しかないと、あのスパイダーマンが口にするのです。もちろんデッドプールがそんなことを許すはずもありません。道徳観や何が善なのか。そんなことはデッドプールには関係ない。自分の進むべき道を照らし、チャンスを与えてくれた。生きることに意味はあるんだと教えてくれた、人間とは何かヒーローとは何かと考えさせてくれた。そんな男が無様にも殺人という手段と選んだことが悲しくて許せなかったんです。
しかしスパイダーマンは全力で止めに入ったデッドプールの首を無残にも切り落とし、あまつさえデッドプールの最愛の娘エリーすらも人質にとります。そこまでしてもイッツィの殺害に執着するのです。それが自分にとっての最善の方法だとも言わんばかりに。
首と胴体をスパイダーマンにオサラバさせられたデッドプールは一時的に死に地獄へ。そこでシクラーの手を借りて全ての答えを得ます。ペイシェントゼロの本当の狙い。2人に協力していたナイトクローラーはこう言いました。
「これは魂の闘いだ。」と。
その言葉が意味するものとは。
展開はいよいよ最終局面へと向かいます。
*こことその次のシークエンスはネタバレがふんだんにあります。ご注意を!
ありとあらゆる殺しのガジェットを身に纏い、スパイダーマンはイッツィと対峙しようとしていました。なんとしてもそれはダメだと駆けつけるデッドプール。(もうずっと思ってるけど入れ替わってる?)
パーカー産業の太陽光発電機を利用して、原子レベルでイッツィを分解…するつもりのようです。手足を切断し、イッツィ捕らえる事には成功してもそこで終わる様子はない。彼が選んだ究極の答えが、自身もろとも永遠に消え去ろうと言うのです。
「やめるんだ。心から頼む。」
「最後に言う。このまま立ち去れ。さもないとお前自身が手足を失うぞ。」
デッドプールの悲痛に満ちた言葉が我々、読者に刺さります。
しかし、スパイダーマンは
「残念だよ。」
と拳を振り上げるのでした。
イッツィそっちのけで戦闘を繰り広げる2人。もう、かつての仲の良い2人は見ることはできないのでしょうか。
「逃げてるだけだ!あんな女のために命を捨てるなんて俺が許さねぇ!」
爆音が響き、あたりは煙と熱に包まれます。
出て来たのはスパイダーマン。イッツィの腕を掴みアレコレ茶化すイッツィを無視して無言のままプラズマ発電機にイッツィを突っ込みました…。
これで、何もかもが終わり。イッツィもスパイダーマンも…。デッドプールも。
『2人はズッ友!!』
これで全ては悪の思惑通り。かと思われた刹那。スパイダーマンの姿はデッドプールに変わりました。虚像投影装置(ブロマンスでPour suger on me で踊った時のアレ)スパイディの望みを叶える為、スパイディとしてデッドプールが終止符を打ったのでした。
「勝ったんだ。落ち込むな笑えよ」
スパイディはただ俯向き。
頭を抱えるのでした。
スパイダーマンを救ったデッドプールの言葉は何処か強気で無理をしてるように感じました。
自虐のセリフや、ジョークもスパイダーマンを傷つけないように喋っているようで、なんとも切ない。
確かにデッドプールは変わった。しかし、最後に汚れ役を引き受けたのはデッドプールでした。彼の心は元に戻ってしまったのか?(顔は元に戻った。)
確かにまた殺人を犯し、単にヒーローと呼ぶには相応しくないかもしれません。
でも全ては愛する友の為。本誌の読者とスパイダーマンにとって、彼は間違いなくヒーローでしょう。これがブロマンスの答えなんでしょうね!ブルックリン橋の上。朝焼けとともに熱いハグを交わすと軽口を叩き合いながら親友同士は別れの挨拶をするのでした。
片思いから、相思相愛。
そう。まさしく2人はズッ友です!!笑笑
…とある下水道で、作業員2人が今回の騒動について喋っています。(一部始終はマスコミのヘリに撮られていました。)デッドプールとスパイディにお熱な若い作業員。彼の肩にツツーッと…小さな小さな蜘蛛が1匹降りて来ます。
「小さな蜘蛛さん、また雨どいを登っていくよ♪」
どうやら…。まだ続きはあるやもしれません。
『まとめ』
まさしく!最終回にふさわしい本誌でした!
個人的にはデッドプール側の視点で物語を追っかけていたので、他誌でのデッドプールの変化やらも相まって、本誌ではちょっと泣けちゃいました。ほんとは台詞とか全部紹介したいくらいに感動しているんですよ笑
さもデッドプールがヒーローらしく活躍していた本誌ですが、「エンド・オブ・エラー」で、スティングレイがデッドプールを考察した時に彼は狂気を演じているだけなんじゃないかってセリフを思い出しました。デッドプールの顔の変化がある時は大体、心境に大きな変化があってそれを反映する鏡のような役割を果たしているような気がしてきています。
…止まらないのでこのへんにしておきます笑
ブログでは書ききっていない、スパイダーマンの変化が現れる異世界のくだりや、メフィストやペイシェントゼロの思惑。なんかもまだまだ魅力はたくさんあるので、ファンの方は是非とも購入をお勧めします。
今回はちょっと長編でしたが、閲覧ありがとうございました!!
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