THE LAST OF US 2
お久しぶりです。
って最近は更新のたびに言ってる気がするw
たまーにこのブログにゲームの記事書きますけど、もうゲームブログとアメコミブログ、映画ブログ、一緒でもいいかな〜って感じです。
どうせ趣味でやってて趣味をここで垂れ流してるだけですからね。ゾーニングとかターゲッティングとか知らんのですw
というどうでもいい話はさておき。今回は
『THE LAST OF US part2』
の記事になります。
前作から7年くらい?経ってますかね。
前作はPS3で発売後、リマスター版もPS4からリリースされているので、そんなに古いゲームって印象を受けないですよね!
私は前作はPS3でプレイしました。
PS3の有終の美を飾るに相応しい作品でしたね。グラフィック、ストーリー、ゲームプレイ全てにおいて抜きん出た超名作でした。
そんな衝撃を残した作品のナンバリングタイトルともなれば必然的に期待は高まりますよね!
『前置き』
あー…と今回はもちろん1作目と本作をプレイしてる前提で話は進めていきます。あえて宣言しますが、正直1作目をプレイしていない方は本作は楽しめないと思います。というか真髄を理解して欲しいのでどうか一作目はもちろん本作も
自分の手で
体験してほしい。
ちょっとめんどくさいかもしれないですが聞いてほしい。
私はゲームは映画とも小説とも違って、体験を伴ってこその物語だと思っています。自分の意思でキャラクターを動かし、感情を移して物語を味わっていく。もちろん該当しないものも少なくないですが、少なからずノーティドッグのつくるこのTHE LAST OF US というゲームは体験という行為がとても重要なものだと私は思います。
プレイが手間とか。
お金が。
時間が。
とかなら別にやらなくていいです。
自分でプレイしてナンボ。
そんなカンジなら別にこの記事だってもう読んでくれなくていいです。
本作の体験に衝撃を受けて、私の話を聞いてくれる人が数人でもいてくれたら嬉しいです。
それだけ素晴らしい作品だったと私は思っています。この作品の魂を感じてほしい。
『Part1 からPart2へ』
さて、Part1で安息の地ジャクソンについたエリーとジョエル。本作の冒頭でも平和に暮らす様子が垣間見えてほっとしたファンも多かったと思います。
そんなささやかな、幸せな生活を何がぶっ壊してしまうのか。エリーを血濡れた道に向かわせるのは何なのか。
ジョエルの死
正直めちゃくちゃにショックでした。
嘘だ。信じたくなかった。
ジョエルはプレイヤーの分身とも言える存在。
エリーの親友であり、父親であり、この荒廃した世界の中での相棒。
そんなジョエルの命が冒頭数時間で奪われてしまいました。
『お前ら絶対にぶっ殺してやる!!!
全員殺してやる!!』
エリーの悲痛な叫びは我々プレイヤーの声でもあったように思えます。
エリーと俺たちは復讐を胸に誓い、ジャクソンを後にするのでした。
エリーパートの途中途中に挿入されるエリーとジョエルとの過去がさらに胸を締め上げました。ほんとに辛かった……。
『復讐の道』
エリーを操作してWLFの連中をバッタバタと殺戮していくことに快感すら覚えていました。
「ジョエルの仇」
ジョエルを無惨に。ズタボロにしてその死体に唾を吐いたクソ野郎どもを根絶やしにしてやる。そのくらいの気持ちです。
ですが、物語を進めていくなかでWLFの連中にも何かしら事情はあって、且つエリーもジョエルが殺された原因がわかっていることが判明します。エリーの葛藤も垣間見えました。
でも、正直なところ関係なかった。
相手にどんな事情があってもジョエルの命を奪ったことに変わりはない。
物語を進めて、WLFのメンバーの命を次々に奪っていくエリー。その行為に迷いはありませんでした。プレイヤーである私もエリーもその手を血に染めていきます。
エリーパート終盤。復讐を果たす相手、アビーとの邂逅が迫るなか、水族館跡地へと足を踏み入れて襲い掛かる軍用犬の一匹を殺し、妊婦だったメル、その夫であるオーウェンを殺してしまったショックでエリーが吐いてしまっていてもなお、
「仕方ないよ。ジョエルの為だよ。エリー。」
胸は痛めつつもWLFの事は何処か人ごとで、大半のプレイヤーが未だにこう思っていたんじゃないでしょうか。
アビーのことを知るまでは。
『もう一人の。』
アビーにプレイパートが切り替わったとき
凄いプレイするのが嫌でした。
「なんでジョエルの命を奪った奴を操作しなきゃならないんだ。こいつらの事情なんて知るかよ。」
でも不思議なもんで、プレイしているうちにアビーも普通の女の子だし、なんならいい奴で、エリーと性根は変わらないって気付くんですよ。アビーのプレイパートも総プレイ時間の50%を占めるのもあって段々と感情も入ってくる、スカーの子供達を助けるパートなんて嫌嫌プレイしてたのが嘘のように、アビーに入りきってるんです。
そのなかでエリーパートで命を奪った兵士一人一人や犬の一匹に至るまでの物語も見ることになるんです。彼らにも人生があって名前があって大事な人がいたんだって。
命を奪ってきた彼らの。
なんならエリーとアビーは同じなんですよ。
動機も生き方も。
生まれが違いさえしなければいい友人になれたんじゃないのか。そんなことさえ考えてしまう。
何気なく、一瞬で奪われてゆく彼女たちの周りの人達の命。抉れていく彼女達の心。
もう途中からプレイをするのを投げ出したくなりました。辛すぎる。自分でエリーパートで選択してきたことが、敵だと思って命を奪ってきた者たちの返り血は、いつのまにか自分の大切な人達の血になっていました。
アビーパートを進めながら、結果はわかっていても
「エリーやめてくれ…」
そう思ってしまうんです。
アビーは
もう一人の主人公。
もう一人のプレイヤー。
もう一人のエリー。
だからこそ。
『復讐の果てに』
それでも2人は止められなかった。
大事な人達の命を奪い、奪われ。
ほんとうにもうやめてくれ。
それしか出なかったです。
でも、最終盤に近づいて、アビーに見逃されて平和に暮らしてたエリーが言うんです。
「眠れないし、食べ物も受け付けない。
ディーナにはわかんないよ…!」
事あるごとにジョエルの最期のフラッシュバックに苛まれつづけて、アビーを殺して決着をつけることでしか区切りをつけることはできないと。
わかった。プレイヤーも最期の覚悟を決めてエリーと最期の旅にでることになります。
最期の決戦はもうほんと苦しかった。
ボロボロになりながらも全力で殺しあう2人。でも操作を止めることは出来ない。
アビーは身体を切り刻まれて。
エリーは指2本を失って。
それでもなお、復讐を果たそうとする。
もうやめてくれエリー。
そんな時に一瞬。
過去のジョエルとの記憶を思い出す。
手を止めるエリー。
アビー達を逃して物語は終焉に近づいていきます。
アビーとの戦いの最中、踏みとどまる瞬間に思い出した記憶。あのファイヤフライとの過去をもってして、ジョエルに投げかけたエリーの言葉。
「一生許すことはできないと思うけど、許そうとは思っているよ。」
これが本作の結末を物語っていると思います。
アビーにも同じことを思ったんでしょうね。
プレイヤー同様、エリーもたぶん何処かで気付いていたんだと思います。
間違ってるかもしれないけど、止まることは出来なかった。何がジョエルの為で、何が自分の為なのか、そんなこともわからなくなりながら復讐に堕ちる直前でジョエルに救われたんです。
そうでなくてもプレイヤーは散々目にしてきてるんです。アビーとエリーの争いの渦中で死んでいった人達はもちろん、WLFとスカーの抗争をみて、なんでこんな殺しあう必要があるんだってそう思っていたはずです。
エリーも答えは出ていたんです。きっと。
ラストシーン、ディーナとJJと暮らしていた家に帰るも、もぬけの殻。
二階の自室でおもむろにギターを奏でるエリー。
けれど、失った2本の指のせいで、今まで出来たいた演奏も普通に奏でることはできない。
ディーナとJJ。失った2人との元の生活が送れないことを暗示するかのように。
それでもエリーは腰を上げて、森へと歩いていく。
一見、救いの無い終わり方のように見えますがこれでいいんです。
人生そんなにハッピーエンドは多くない。
沢山の失敗や、苦い経験の中に、小さな喜びだったり、生きがいを見つけていくんです。
大切な人達も沢山失ったし、自分もとてつもないダメージを受けた。けれどエリーは生きています。生きている限り無限に可能性はあるんです。エリーがどこにいくのかもわからないけれど、最後の表情をみてもエリーは諦めてなかった。きっとエリーはタフにしぶとく生きていってくれると信じています。
『まとめ』
妄信は恐ろしい。敵となる片一方がみえなければ、それが絶対に正しいと自分自身に思い込ませる事が出来てしまう。「ジョエルの為に復讐を果たす」今回、それが完全に正当化されてしまっても良かったはず。あえてそういった構成をせずにアビーパートを重ねることによってプレイヤーに気付きを与えたノーティドッグは素晴らしいと思う。めちゃくちゃ辛い体験になったけれどそれで良かった。正直。自分自身、復讐はよくないとか、暴力は何も生まないとか、そういった人間ではないです。むしろ、復讐は徹底的にやるべきだ。とか暴力でしか解決できない問題もある。とか、そういった思考の方が自分に近い。そんな私ですら暴力や復讐に囚われてしまうことの愚かさをまざまざと感じました。
だからといってラブ&ピースを叫ぶようなガラではないんだけれどねw
ただ
SFの父ことジュール・ガブリエル・ヴェルヌ
の名言にもあるように
「人間が想像できることは、人間が必ず実現できる」
逆説的になってしまうけれどゲームと侮るなかれ、今作の復讐劇も起こりうること、はたまた起きているかもしれない。
そんな風に大事な物語の一つとして。
自分が体験した物語の一つとして。
心に刻んでおきたいと思います。
いやー…それにしても鬱になりそうでしたw
PTSDでも患うんじゃないかってくらい。
でも臭いものには蓋をするんじゃなくて、今起きていることと死に物狂いで向き合って生きる、リアリティのある作品でした。
うまくまとまらないんだけど、自分にとって本作はかけがえのないものになりました。
ありがとうノーティドッグ。
3作目も期待しています!
じゃあアバヨ!!
こんな書きなぐりのような記事を最後まで見ていただき、ありがとうございました!!!
ハスタラビスター!!